ジャンプやダッシュで突然太ももやふくらはぎが痛くなった。野球やゴルフのスウィングで急にわき腹が痛くなった。ランニングの時、一定の距離以上を走ると毎回ふくらはぎが痛くなる。テニスで踏ん張ったらふくらはぎが痛くなった。このような症状は、肉ばなれの可能性があります。
肉ばなれの原因、接骨院での施術、自宅でできるセルフケアについて詳しく解説します。
肉ばなれとは?筋肉痛との違い、症状と原因を開設
肉ばなれの病態と症状
肉ばなれは、急激に筋肉が伸びすぎたり、収縮しながら伸ばされることで、筋繊維や筋膜が断裂したり、伸ばされすぎたり、出血したりすることで、筋腱移行部(筋肉が骨に付着する部分)で多く発生し、再発しやすいという特徴があります。
筋肉痛は、筋肉にできた小さな傷を修復している時に起きる炎症反応です。そのため、安静にしていれば自然に治り、再発することはほとんどありません。
受傷直後はストレッチ時や筋肉が収縮する際の痛みがあり、重症度によりますが、動かす際の痛みで歩けなくなる時もあります。またひどい時は筋肉の断裂部に窪み(陥凹)や出血が見られる場合もあります。
肉ばなれの原因
肉ばなれは、筋肉が収縮しながら引き延ばされる状態(遠心性収縮)で発生しやすいです。例えば、方向転換で急激に踏み込んだ時の腓腹筋、ダッシュで着地前~テイクオフ間(サポート期)の太もも(ハムストリング)、テニスで踏ん張った時の腓腹筋内側頭(テニスレッグ)などです。
肉ばなれを引き起こす主な要因を以下にまとめます。
- 筋肉疲労、筋力低下、筋柔軟性欠如
- 関節可動域の低さ/バランスの欠如
- 動作エラー
- ウォーミングアップ不足(運動後のケア不足)
- 睡眠不足、栄養不足、低気温
肉ばなれの処置は?
受傷直後はPOLICE処置を行います。
P (Protection):患部のサポーターやテーピングで保護する
O (Optimal Loading):損傷具合に合わせて軽く動かす
I (Ice):炎症や腫れを抑えるために冷やす
C (Compression):患部を軽く圧迫して、内出血や腫れを抑制する
E (Elevation):患部を心臓よりも高い位置に挙げることで、患部の腫れを抑制する
受傷した筋肉を緩めた状態で包帯やテーピングで固定し、断裂して離れてしまった筋肉部位を圧迫して閉じることが再発防止には重要です。
肉ばなれを放置するとどうなる?
- 痛みが長期化する
適切なケアを行わないと、組織修復が遅れて痛みと炎症が長期化します。 - 日常生活に支障がでる
歩くことが難しくなり、仕事や家事にも影響します。 - 再発を繰り返す
適切な処置とリハビリを行わないと、再発を繰り返して競技継続が難しくなる。
肉ばなれの施術とは?
肉ばなれの処置と競技復帰までのリハビリを並行して行います。また、再発防止のサポートとケアも重視しております。
当院での施術の流れ
- 問診・検査
○損傷部位の位置、範囲、出血、腫脹、熱感などの他覚所見を確認
○検査:痛みの誘発テストの実施(ストレステスト、タイトネステスト)
○患部以外の関節可動域、筋力検査 - 施術
○痛みと炎症を抑え、組織修復の物理療法を行います - 競技復帰に向けたトレーニング指導
○損傷部位の強化と関節可動域の改善をサポート - スポーツ動作指導
○肉ばなれが起きやすい動作を理解し、フォームの改善をサポート
肉ばなれ再発防止のセルフケア
- 損傷筋肉のストレッチ
筋肉の柔軟性を挙げることで損傷部位へのストレスを分散させます。 - 十分なウォーミングアップ
競技前のマッサージや静的ストレッチ、動的ストレッチ、有酸素運動を組みあわせながら、ゆっくり時間をかけてをかけて筋肉の温度をあげていきましょう。 - 競技後のクールダウン
スポーツの後は、軽い有酸素運動で乳酸を消費し、マッサージやストレッチで疲労物質を残さないようにしましょう。 - 筋力強化
強い伸張ストレスに耐えられる筋力を時間をかけて強化します。 - 関節可動域の改善
全身の関節可動域を挙げることで、伸張ストレスが一箇所に集中しないようにします。 - 睡眠と食事
疲労を残さず、栄養バランスの質を向上させて、筋肉の生理作用を活性化させましょう。 - テーピング
一度断裂した筋繊維は、修復されても組織の連続性が断たれた状態で、受傷前の強度には戻りません。常に再受傷するリスクを認識し、競技の際はテーピングやサポーターで補強することをお勧めします。
当院では、スポーツ障害に特化した施術を行っております。お気づきのことがありましたら、早めにご相談ください。
まとめ
肉ばなれは再発しやすい外傷です。適切な処置と施術、リハビリとセルフケアを行うことで、再発を予防しパフォーマンスを上げることができます。筋肉に痛みを感じたら、中村橋にある東京コンディショニングクラブへお気軽にご相談ください。痛みの原因を多角的に分析し、最適な施術と日常生活でのケア方法を丁寧にサポートいたします。