「歩いていると膝がズキッと痛む」「スポーツで走るときに膝が気になる」
このような症状を抱えている場合、変形性膝関節症や靭帯損傷、半月板の損傷など、膝に負担がかかる疾患の可能性があります。
膝痛が起こる原因、整骨院での施術、自宅などで行えるセルフケア、さらに類似症状との違いについて詳しく解説します。
膝痛とは?症状と原因を解説
膝痛の主な症状
膝痛とは、膝関節の周辺に痛みや違和感が生じる状態を指します。下記のような症状がよくみられます。
- 歩き出しや階段の上り下り、スポーツの動作で膝が痛む
- 正座やしゃがむ動作で膝の内側や前面が気になる
- 膝に引っかかり感、ゴリゴリとした違和感がある
- 長時間の立ち仕事やスポーツ後に膝が腫れる、熱感がある
膝は体重を支える重要な関節であり、年齢や生活習慣、スポーツの種類によって痛みの出方が異なります。早めの対処が必要です。
膝痛の原因
膝痛を引き起こす主な要因を以下にまとめます。
- 使いすぎ(オーバーユース)
長時間のランニングやジャンプなど、膝に負担の大きい運動を繰り返すことで炎症や損傷を起こしやすくなります。 - 加齢や筋力の低下
40代以降になると大腿四頭筋などの筋力が落ちやすく、膝の軟骨や靭帯が弱まることで痛みが生じやすくなります。 - 柔軟性の低さ
太もも周辺やふくらはぎなどの筋肉が硬いと、衝撃が膝関節に集中し、慢性的なストレスがたまりやすくなります。 - 関節可動域の制限
股関節や足首、骨盤周りに可動域制限があると、正常な歩行や動作が難しくなり、膝への負担が増大します。 - 姿勢やフォームの問題
普段の歩き方やスポーツ動作にクセがあると、特定の部位に過剰な負荷がかかり、痛みや炎症を引き起こしやすくなります。 - その他
急な運動量の増加、成長期(小学高学年~中学)の痛み、靴や道具の不適合、外傷(転倒や衝突など)による靭帯・半月板の損傷、偏平足による膝への影響、体重(BMI)増加等が関連することもあります。
膝周囲の代表的な疾患
膝の痛みは、様々な疾患やケガで現れる場合があります。ここでは、類似症状をもつ代表的な疾患との違いを解説します。
- 変形性膝関節症
- 膝の軟骨がすり減り、関節が変形
- 歩き始めや立ち上がりで激しい痛みが出ることが多い
- 年齢を重ねることで発症リスクが高まる
- 関節自体の変形や可動域の著しい制限が認められる
- 靭帯損傷(前十字靭帯・後十字靭帯・側副靭帯)
- スポーツ中のひねりや衝突で起こることが多い
- 膝に強い不安定感やガクッと抜ける感じがある
- 痛みだけでなく、膝の「ぐらつき」が顕著
- MRIなどで明確に靭帯の損傷が確認される
- 半月板損傷
- 膝を捻ったり、屈伸運動の繰り返しで生じる
- 曲げ伸ばし時に引っかかり感やロッキング現象が起こる
- 膝が完全に伸びなくなる、もしくは曲がらなくなるケースがある
- 捻転動作で激痛が走ることが多い
- オスグッド・シュラッター病(成長期の膝痛)
- 小学生~中学生の成長期に多い
- 膝のやや下にある脛骨粗面が痛む、腫れる
- 成長が進むと痛みが軽減しやすい
- スポーツを続けながらでも適切にケアすれば改善が見込める
膝痛を放置するとどうなる?
- 痛みが慢性化する
適切な施術やセルフケアを怠ると、痛みが長期間にわたり続くリスクが高まります。 - 日常生活に支障が出る
歩く、立ち上がる、階段を上るなど日常的な動作が難しくなり、生活の質が大幅に低下する恐れがあります。 - 炎症が悪化し、回復に時間がかかる
膝の損傷部分に負荷をかけ続けることで炎症が進行し、治るまでの期間が長くなってしまいます。
整骨院での膝痛の施術とは?
膝痛の改善をめざすうえで、整骨院での専門的なアプローチは大変有効です。
当院での施術の流れ
- 問診・検査
- 痛む場所や動作、発生時期、普段の生活スタイルを確認
- 膝の可動域や筋力バランス、姿勢、歩行のチェックなど各種検査を行います
- 施術
- 炎症を抑え、膝への負担を減らす施術(物理療法、手技など)
- 骨盤や股関節、足首など全身のバランス調整を同時に行うことも重要
- 日常生活・スポーツ動作の指導
- 膝に負担をかけにくい姿勢や動作のコツをアドバイス
- 仕事や家事、競技に合わせたストレッチやサポーターの活用方法を提案
- 再発予防・筋力強化のトレーニング
- 膝痛の原因となる筋肉の強化や関節可動域の改善を行う
- 正しいフォームの獲得や柔軟性アップなど、復帰に向けたプログラムを作成
当院では、膝の痛みだけでなく、全身の動きやバランスを総合的に評価し、最適な施術を提供します。気になる症状があれば、早めにご相談ください。
自宅や外出先でできる膝痛のセルフケア
- 冷やさない
- 膝は身体の中で最も冷えやすい部位です。膝に直接風が当たらないように、服装や膝ウォーマー等で防御しましょう。
- 暖める
- スポーツ前や朝の起き抜け、外出前など、動かす前に蒸しタオルや入浴で膝周辺を温めると、血行促進や筋肉の柔軟性向上につながります
- 急な動作を避ける(膝の暖機運転)
- いきなり歩いたり走ったりせず、車の暖機運転のように、立ち上がる前にゆっくり膝の曲げ伸ばしを行い、膝関節内の血行と膝の可動性を十分に上げてから動きましょう。
- ストレッチで筋肉を柔らかくする
- 太もも(大腿四頭筋、ハムストリングス)やふくらはぎを中心に軽いストレッチを行う
- ゆっくり伸ばし、痛みが出ない範囲で行うのがポイント
- サポーターを活用する
- 膝用のサポーターやテーピングで関節を安定させると、運動時や日常生活での負担を軽減できます。
- フォームの改善
- ランニングやウォーキングの際は、上半身の姿勢や足のつき方を意識
- 膝だけに頼らず、股関節や体幹の動きを連動させると負担が分散します
- アイシングで炎症を抑える
- 運動後や痛みが強いときは、氷や冷却パックで膝を冷やし炎症をコントロールしましょう。
- 筋力の強化
- 手術の後や、年齢による筋力の低下は、膝の姿勢や動きが不安定になります。膝周辺(大腿四頭筋、ハムストリングス)の筋肉や、お尻周りの筋肉を鍛えて膝の動きを安定させましょう。
- 適正な体重(BMI)に
- 膝痛はBMI値との相関性が報告されています。BMI値が高い場合(25以上)は、暴飲暴食を控え、楽しく正しい食生活を心がけましょう。
まとめ
膝痛は、加齢や運動のしすぎ、姿勢・フォームの乱れなど、多くの要因が重なって起こりやすい症状です。しかし、適切な施術と日々のセルフケアを行うことで、痛みの緩和や再発予防が期待できます。
「階段の上り下りがつらい」「走ると膝に違和感がある」などの症状に心当たりがある場合は、放置せずに早めに整骨院での施術を検討してみましょう。専門家による検査・施術と、セルフケアを組み合わせることで、膝に関するお悩みを改善する一歩を踏み出せます。
もし膝痛でお困りの際は、中村橋にある東京コンディショニングクラブへお気軽にご相談ください。痛みの原因を多角的に分析し、最適な施術と日常生活でのケア方法を丁寧にサポートいたします。